外国人の医療環境深刻/毎日新聞(1991年2月25日)

最終更新: 2019年8月30日

保険証なく言葉通じず

外国人の医療環境深刻…

在日外国人の医療の厳しい実態を報告する国井医師

 外国人に医療の手を

差しのべる医師、通訳ボランティアらのネットワーク「栃木インターナショナル・ライフ・ライン」(略称TILL)の設立記念シンポジウム「外国人の医療問題を考える」が二十四日、宇都宮市駒生町で開かれた。ボランティアや留学生、外国人約百人が参加。外国人がおかれている厳しい医療環境の実態報告、改善に向けての提言が行われた。

 まず、アジア医療ネットワーク県代表で、TILLの設立を呼びかけた済生会宇都宮病院内科医の国井修さん(28)が、県内の外国人百九十七人を対象に一月末から二十四日まで行ったアンケート集計結果を報告。

 保険証を「持っている」と答えたのが六十三人なのに対し、「持っていない」と答えたのは倍以上の百二十八人。「病院に行くうえ、での問題は」という質問に対して、「言葉が通じない」と答えた人が百二人、「行く病院がわからない」六十七人、「治療費が心配」が四十二人いた。

 医療の立場からは、神奈川県大和市で外国人医療に積極的に携わっている小林米幸医師が「在日外国人の医療問題は、困っている外国人のためにやることではなく、日本が真に開かれた国際社会になるため必要なこと」とネットワークへの理解と協力を訴えた。



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